今回の鹿児島の旅、土曜日は1日かけてプレミアム焼酎3Mである、森伊蔵、魔王、村尾の蔵元巡りをしようと考えていました。
村尾酒造さんを拝んだ後、指宿まで南下してレンタカーをフェリーに乗せて、魔王の蔵元・白玉醸造さんへ行き、そのあと森伊蔵さんを巡り、桜島〜フェリー〜鹿児島市内へ戻るルートで予定を立てていました。
朝8時から行動して、なるべく同じ道を往復しないルートで、移動だけで7時間半を費やして、夜には鹿児島市内に戻るつもりの酒蔵巡りの旅、動線カンペキ!^ ^
しかし、、、
この日の夕方に鹿児島市内へ戻らなければならない、のっぴきならない用事が旅行直前に入ったので、3M制覇は諦めざるを得ず。。( ; ; )
村尾さんだけは訪れるとして、この後の予定を立てず、現地で気ままに行動することにしていました。
さてさて当日。
村尾さんまでの道すがら「川内高城温泉まであと何km」って看板がずっと目に入ってきたので、このあとこの温泉に立ち寄ってみようかな?と、さらに3キロ奥地へ向かってみました。
こんな感じの道をどんどん進みます。
温泉街の入り口到着。
観光客向けの駐車場があり、そこに温泉街の地図が掲げられています。
どうやら日帰り入浴が可能で、いくつかある旅館のお風呂は、どこも昭和な感じの小さめのお風呂のばかり。
貸切風呂のある旅館も発見!いいかも^ ^
ひとりでのんびり入りたいね!
この先にも、旅館の駐車場があるようなので、温泉街に車で入ってみましたが、対向車がきたら譲り合うくらいの道幅の、ちいさなちいさな温泉街。
改装したキレイな旅館も見受けるけど、昭和の古い建物も多く、小さなお風呂から想像した通り、どこも小さな旅館、、
お天気の良い土曜なのに道路には車も人もみかけません。。
だ、大丈夫かな??千と千尋の神隠し??少々不安になります。
たしか、貸切風呂の表記があったのは、この旅館さんだったっけな??
竹屋旅館さん。
とりあえず車をとめて表玄関に行ってみよう・・・
ごめんくださ〜、、、ん?あれ!?
鍵がかかっていて、扉があきません。ちょうどお昼時で、お客さんが一旦はけた時間だからかな。。
あ、こっちにはお風呂の施設があるんだ!
お風呂の前には5〜6台の車が止まっていて、温泉利用のお客様の車のようです。ようやく人の気配があって安心しました。。
んじゃ、大浴場でいっかな?!
そう思っていたら、一人の男性が近づいてきて「温泉ご利用ですかー?」と。
宿と温泉のオーナーさんでした!
貸切風呂を利用したい旨を伝えると、どうぞどうぞ!と旅館のほうの表玄関をあけてくださいました。
お風呂の床のお掃除が途中なので、ちょっとだけロビーで待っててとのこと。
旅館にあがらせてもらって、ロビーへいってみると・・・
わあ!外からは想像できない内装です。
海外製と思われる暖炉と、周囲に大きな黒いソファ。ソファの横には、昔の船旅用のトランクと思われるものがサイドテーブルがわりに配置されていて、そのうえには海外の車の読み物。
さっき感じた千と千尋の神隠しの街から、急激にオシャレな場所にワープした感じ。^ ^
お掃除を終えたオーナーがお戻りしな「お入り頂く前にひとつだけ、初めてお越しの女性のお客様にお伝えしなくてはならないことがありまして。。」と。
な、な、なんだろう、、、
やべー!カオナシでもでるんだろうか???
それとも、ふすまを開けて覗いたら鶴になって飛んでっちゃうとか、お水をかけたら凶暴になっちゃうとか、その手のやつ?????
「実は、貸切風呂の露天風呂ですが、向かい旅館さんの高い位置のお部屋から見える位置なのです。ただ、その旅館さんは廃業されていて、誰もいませんが。。」とのこと。
な~んだ、そんなことか!ホッ!
誰もいないなら、まったく気にしませんよ!(あたしの前世、裸族ですし!)
オーナー曰く、この話をするとお客様のうち10%くらいの方はお断りなさるそうです。60代70代のおばあちゃまでも。。(はじらいですね、すこしわけていただきたい。。)
さて!お風呂をいただきます。
ここ河内高城温泉は、西郷どんが気に入ってきていた温泉だそうで、かわいい西郷どんキャラのプリントされたタオル!^^
泉質は、アルカリ性単純硫黄泉の源泉100%のお湯で、美肌効果があるそうです。
貸切風呂には洗い場が2つ、内湯と外湯とふたつ浴槽があります。
確かに向かいに旅館が見えますが、人の気配はないので、気にせずのんびり~♪
ふぁ〜♪
お天気でしたが、空気がすこしひんやりしていて、露天風呂が最高に気持ちいい!
お風呂から見える紅葉が始まったばかりの景色もまたよろし♪
少しぬるめのお湯だったのに、さすが温泉です!すっかり温まったので、お風呂からあがりました。
お風呂から出ると、ご主人が「冷たいお茶でもいかがですかー?」と。遠慮なくいただきました。^^
「どちらからいらしたんですか?」
そりゃそうですよね、女ひとりレンタカーに乗って温泉にきたら、気になりますもんね。笑
東京から入来のお墓参りに一人でレンタカーで来たこと、そのあと村尾さんを見にきて、道中の看板でここに立ち寄ったことを伝えたら、興味深いお話しをいろいろ教えてくださいました。
竹屋旅館さんの現オーナーは、以前東京で公務員をされていたそうで、先代から後を継がれて経営されているそうです。
ご年齢も50代前半には見えない、お若い風貌。伺ってみたら、東京では、あたしの最寄駅の3つ隣の駅にお住まいで沿線メイトだったことが判明!二人でえーっ!っと大笑いしました。
ラウンジに車の本があったし、露天風呂から車が複数台入りそうなオシャレなガレージが見えたので、「もしかして車がお好きなんですか?」と伺ったところ、やはり車好きさんで、今はアバルトにお乗りで、これまでにもいろいろ車を変えて乗ってきているそう。あたしも車が好きなので、しばし車の話なぞ。。^^
お風呂上りにまったく湯冷めする気配がなくて、泉質がとてもよいし、館内もおしゃれにされているのに、今は旅館の一般向け営業はされていないのだそう。
理由をうかがったら、お客様がまばらで、継続して料理人さんを雇える状況ではないそうで、一般向けには、繁忙期の冬期以外は旅館は締めて、日帰り温泉だけで営業されているそうです。
また旧館もあって、そちらは温泉街のマップ上、食事処と書かれていたので、ランチをいただこうかと考えていたのですが、今は原発の作業員の方々の宿舎のようになっていて、食材の仕入れの都合で、一般の方にはお料理は提供していないのだとか。
そっか、ここ、薩摩川内市だから、川内原発が近いんだもんね。。
その後も、オーナーさんは村尾さんとお知り合いでいらっしゃるお話とか、温泉街の成り立ちについてなど、たくさん興味深いお話をたくさん伺いました!
お話させていただきたいている途中も、何度か岩風呂利用のお客様が訪ねていらっしゃいました。
気さくなオーナーさんだったので、思いがけず長い時間居座わっちゃって、お話しを楽しく聞かせてもらったのですが、、、そろそろ行かなくちゃ!!
さいごに、村尾酒造で作っている「薩摩茶屋」という村尾のディフュージョンラインともいえる焼酎を売っているお酒屋さんが温泉街の中にあると伺いました。
とあるキーワードをお伝えすれば、在庫があれば間違いなく定価で売ってくれると思うよ!とのアドバイスも。。へぇ!ありがたい!
お礼をお伝えし旅館をあとにして、そのお酒屋さんへ向かいました。
あ、あそこだね!
派手派手しく造花が飾られた店内に一瞬驚きましたが、気さくそうなおばちゃまが切り盛りされているお店のようです。
ご挨拶しながらお店に入って、オーナーから伺ったキーワードをお伝えしたら「どうぞー!」と売っていただけました。^^
「どこからきたの?」やっぱり聞かれましたw 同じように回答をしました。
「こちらのお湯、本当にいいですね!」そう告げると「いいでしょぉ、美肌効果があるんだよ!」とおばちゃまから教えてもらえました。
「どうりで!お母さん、お肌きれいですもんね!」ほんとにおばちゃま、すっぴんだと思われるんですけど、お肌つるつるなんです!
「うれしいこと言ってくれたから、これ持ってって!」って、おみかんをたくさん、頂戴しちゃいました!
予定外に立ち寄った川内高城温泉は、人もお湯もあったかでした~!
お近くにいかれたら、ぜひ立ち寄ってみてください。
(薩摩茶屋を定価で売っていただけるキーワードは、秘密にしておきますね。ぜひ温泉に入りに竹屋旅館さんへ行って、オーナーさんとお話ししてみてください。^^)