思い立っていくことにした香川旅。
朝からベネッセハウスミュージアムと黄色いかぼちゃの浜辺を訪れた後、車で地中美術館へ移動しました。
地中美術館チケットセンターの駐車場に車を停めて、入場券を購入します。
ここから美術館へは歩いてまいります。
ゆるやかな坂を上り始めてすぐ、左手の花壇に目が留まりました。
わぁぁあ〜っ!!!!!
これ、お花の色彩の合わせかたが、モネの絵画みたい!!!
ランダムに植えられているようだけど、実はバランスよくて、ほんとモネの色彩〜!!
って思いながらまじまじと鑑賞していたら、近くで花壇の整備のおじさまがおひとりで作業されていました。
「おはようございます〜!お花、色どりがよくて、とってもきれいですね〜^ ^」
そう告げたら、おじさまから
「ここはね、館内のモネの睡蓮を見ていただく前段として、ここでモネを感じてもらうように作られてるんですよ。どの方向からでも、モネの絵みたいになるように、意識して植えているんです。」って。
おぉお!!!そうだったんだー!!!!!
事前調べが甘かっただけではありますが、こちらは「地中の庭」といって、ひとつの展示としてモネの庭を再現していることを後から知りました。モネ好きとして、自分が仕向けられたとおりに、モネを感じたことに鳥肌が立ちました!笑
お花にばかり見とれていましたが、確かに小さな池もありました。時期になると睡蓮が咲くそうです。
おじさま、お仕事中にお邪魔しました。感激しながら地中美術館へ進みます。
こちらが地中美術館の入り口です。
ここから先は撮影禁止です。
内部がどんな様子なのか、作品ごとにご参考のウェブサイトのリンクをご用意いたしました。どうぞあわせてご覧ください。
ここ、地中美術館で一番楽しみにしていたのがクロード・モネの睡蓮。睡蓮ばかり5点展示してある広いお部屋があるそうです。
モネがフランス国家に連作の「睡蓮」を寄贈する際、展示の仕方に条件を付けたそうで、オランジュリー美術館は忠実に展示されているそうです。こちらのモネ室も、その条件のいくつかを守る形で展示されているようです。
入室前、靴を脱ぎ、白いスリッパに履き替えます。
中に入ると、睡蓮の絵画以外、壁も床も天井もすべて白。これがモネの展示条件のひとつ。床には白い大理石のタイルが敷き詰められていて、睡蓮だけを楽しむように作られています。
室内は自然光を取り入れるつくりになっています。これも展示条件のひとつ「自然光で鑑賞する」ものだそうです。
2mx6mのもっとも大きな睡蓮をじっくり鑑賞。モネの作品で、ここまで大きな作品は初めて目にしました。晩年のモネの作品で、全体的に暗めのトーンですが、かわらず淡い色彩で表現された睡蓮、とても美しい。
いつかモネの作品を見に、オランジュリー美術館に行きたいな。。
▶︎ご参考 地中美術館公式サイトのニュースリリースより
地中美術館、モネ(室)の魅力―モネ研究者、三菱一号館美術館・安井裕雄氏による勉強会を開催しました。 | ストーリー | ベネッセアートサイト直島
睡蓮を十二分に目に焼き付けたら、続いてジェームス・タレル氏の作品へ。
1つ目が「オープンフィールド」。
平面の絵や立体物を鑑賞するのではなく、限られた人数が限られた時間、その空間に入ってアートを体感するもの。
こちらの作品は、言葉では表しがたい空間でした。体感しないと伝わらない、とても不思議な空間でした!
▶︎ご参考 ジェームス・タレル氏公式サイト 作品紹介
http://jamesturrell.com/work/open-field/
ジェームス・タレル氏の2つ目「オープン・スカイ」。
中庭のような、屋外の空間に出ました。
そこは、天井が大きく四角く開いていて、空の色と自然の光を感じる空間になっていました。壁全面には、作り付けの長椅子が配置されていて、しばらく座って空を見上げました。
この日は、よわーい雨女のサマンサにしては珍しく快晴だったので、雲もなく明るい真っ青な四角い空と、この空間がとても居心地よく、いつも見ている空が、アート作品の一部となっていて、これもまた不思議な感覚を味わえました。
▶︎ご参考:ジェームス・タレル氏公式サイト 作品紹介アーカイブ
http://archive.jamesturrell.com/artwork/opensky/
それにしても、順路を進むたびに、いちいち建物に、おぉぉ!となりました。
この美術館は安藤忠雄氏の建築作品ですが、一体誰が、山を掘って、複雑なつくりの建物を建てて、出来上がったらまた埋めよう・・・だなんて、考えますかね!w
ほんとに奇想天外な発想をお持ちの、安藤忠雄氏の建築は面白いですね。テレビやインタビューなどで拝見するそのお人柄もかなり面白いですけどね。
「僕のデザインする建物は不便です、そういう不便が嫌だと思うなら、僕に仕事は頼まないでほしい」というようなご発言をなさっていたのを見て、くすっと笑ってしまいました。
▶︎ご参考 鹿島建設公式サイト 地中美術館建築のトピック
November 2014:特集「せとうちアート建設ツーリズム」| KAJIMAダイジェスト | 鹿島建設株式会社
順路にそって、展示も建築も全部見終えたので、地中カフェへ。
サーモンのピタとアイスコーヒーをランチに。
外側に向いてなら写真を撮っても良いとのことで、館内で唯一撮った写真がこちらです。
予想外に時間を費やしてしまった地中美術館、大満足で後にしました。ここから大慌てて次の施設へ。
▼ANDO MUSEUM
こちらはごく小さな古い家屋を大改装して、彼のこれまでの建築の模型や写真や設計図などを展示してある施設です。
もうすこしじっくりと展示を読みたかったですが、時間がなく、駆け足で拝見するだけとなってしまいました。
▼家プロジェクト南寺
安藤忠雄氏設計、ジェームス・タレル氏の作品が体感できる施設ですが、フェリーまで時間にあまり余裕がない中、結構な人が並んでいたので、中に入るのはあきらめて、外観だけを拝見しました。。
お隣の公園では、島の住民の皆さんが、お子さんたちを公園で遊ばせて、おしゃべりしていました。直島の町の皆さんにとっては、アートは生活の中にあるんですもんね。
さて!ここから早めにフェリー乗り場へ移動しました。
このあと、高松港に戻ったら、どうしても行っておきたい美術館があるので、万が一にも満車で載せられませーん!なんてことになっては困るので、早々に乗り場へ参りました。
係りの方の誘導に従って車を停めたら、ちゃんと車検証をもって、乗り場脇のチケット売り場で乗船の手続きとお支払いをしました。
車を停めた順番に乗れるそうなので、ここから安心して周囲のアート作品の見物にでかけました。
▼直島パビリオン
港の脇に、この作品があります。
このワイヤーの囲いの中に入ることもできます。
中に入って空を見上げると、なんだか面白い!
そして、乗船前の最後の最後にみたのはこれ!!
▼草間彌生氏の「赤かぼちゃ」
フェリーで到着して見た時はわかりませんでしたが、こちらはかなり大きく、ぽっかり空いた穴から、中に入れるようになっていました。
赤かぼちゃと水玉フェリー!ふふ♪
ここでは多くのみなさんは、自撮りに夢中になっていました。人がいない瞬間をおさめたい派と、自撮りに夢中になりたい派と、静かな戦いですww 人がいなくなる瞬間を待っている間、同じ派閥の者同士、語らずもわかりあえる感じがありました。笑
さて、ここから予定通りフェリーに乗り込み高松港へ。
目で、耳で、全身で、アートと自然を感じた直島。
弾丸でしたが、行ってよかった!とてもすてきなところでした!
今度は直島だけでなく、豊島も犬島も行きたいし、小豆島にも上陸して、数泊して、もっともっとゆっくりと自然とアートを堪能したい!と強く思いました^^